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社長コラム

工藤さん

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日本に尽くしてくれてる
      世界の若者たちのために

2017年10月号

  日本に熱い想いをもつ世界の若者たちが、日本大使館、領事館の厳しい選別を経て日本を訪れ、日本の子供たちに語学を教えています。その数毎年2,500人で、滞在は1年から5年、帰国後も累計65,000人もの若者たちが世界中で、日本ファンで居てくれています。ありがたいことです。
 この活動は、JETプログラムといって、総務省系の財団がお世話しています。しかし不幸なことに、来日した若者たちの3分の1もの人が、カルチャーショックを受けて、うまく適用できずに悩み込むそうです。
 お世話する財団はこの実態を把握してはいるものの、ハンドブックで、「新しい文化への適合は、感情のジェットコースターのようなもので個人差がある…来日者の3分の1は、カルチャーショックなど受けていない」などと、のたまうだけで、それ以上の救いの手を差し伸べておりません。誠に残念なことです。
 この実態を緩和できる何か良い手立てはないものか…と思案していましたら、何と、NMNに、若者たちの悩みを解消できる宝物があることに気づきました。
 2005年に、後藤民子さんたちと創った「冠婚葬祭のなぜ?」「冠婚葬祭ってな~に?」を、古原忠厚さん、林貫さんたちが英語版に翻訳してくれた「JAPAN How we breathe」がそれです。この本は、日本人の息づかいを伝え、伝統文化の神髄をわかり易く紐解いた名著、という評価を広く勝ち得てきました。
 来日時の若者たちの手元にこの本があれば、カルチャーショックを随分と和らげ得ると思い立ち、本を若者たちに寄贈してくださる方をピンポイントであたりました。
 第一の白羽の矢を当てた方が趣意に快く賛同してくださり、2020年のオリンピック・パラリンピックまでの3年間、この本を寄贈してくださることになりました。ご自分のお名前は、一切出す必要はないとおっしゃって、1000万円ものお金を淡々と拠出してくださる、私よりもお若いY・Sさんに、心から敬意を表させていただく次第です。
そしてこのY・Sさんに、私は約束しました。このJETプログラムへの本の寄贈は、2020年で中断することなく、その後もNMNとして継続していくことを…。その方法は、クラウドファンデイングで、多くの方々の善意に呼びかけて、おひとり3冊(税込6,200円)ずつを購入して、合計1,250冊を寄贈していただき、残りの1,250冊は、NMNが無償で寄贈するという仕組みです。
 このファンデイングの成否は、現時点ではまだわかりませんが、日本のために尽くしてくれている世界の若者たちに、救いの手を差し伸べる趣意に、賛同してくださる方は多かろうという予感があり、NMNの皆さんのご協力も得ながら、NMNのネットワークもフル稼働すれば、必ずできるはずだと、妙に自信をもった上で、NMNの基本事業として推進する覚悟を決めた次第です。
 思い起こしますと、20年前のNMN創設時に、次のような趣意を掲げておりました。…「(サロン内のみんなと)知恵や技を融通しあって、(その輪が外に広がり、結果として)少しでも人さまの役にたてれば嬉しい…」と。
 「冠婚葬祭のなぜ?」は、サロンのみんなで知恵や技を融通した末にできた宝物です。ある時、ゲストの若いお母さんから「七夕と書いて、どうしてたなばたと読むのですか?」と聞かれて、年輩の私たちの誰も答えられませんでした。そして、身近なはずの年中行事や一生の儀礼に、ほとんど無知な自分たちに驚愕し、3年間勉強して出来上がったもので、それを自分たちの手で翻訳したものが「JAPAN」本という次第で、みんなの知恵と技を融通しあった成果です。
 その本を、Y・Sさんの善意と資金拠出によって3年間、4年目からは、NMNとして寄贈を継続することで、世界の若者たちのお役に立てることとなりそうです。
 設立の趣意に「人さまの役にも立てれば嬉しい」と謳いはしましたが、それを自力で行うことができるまでに、20年もの年月がかかってしまった次第で、NMNの創設以来20年間にわたる悲喜こもごもを思い浮かべ、茫たる思いにかられる次第です。

【工藤】

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